ADCメインのLoL独り言

League of Legends のしがないADCメインが細々と書きます

WCS出場チーム紹介グループD

最後です。地味に大変でしたw

 

・Team SoloMid(NA LCS 1st Seed,NA LCS 2016 Summer Champion)

TSMは世界で最も古いLoLのプロチームだ。NA LCSでは幾度となく頂点に立ち、ライバルであるCLGと競い合ってきた。C9のような新しい強豪チームが現れても、メンバーが大きく入れ替わってもTSMというチームが北米地域で凋落したことは一度としてない。また世界で唯一、今大会で6度目の開催となるWorldsすべてに出場し続けているチームでもある。Dyrus,Reginald,Xpecial,TheOddOne,Chaox,WildTurtle,Lustboy,YellOwStaRなど既にチームを脱したメンバーだけでも世界最高クラスのプレイヤーが名を連ねている。現在もBjergsenやDoubleliftのようなスター選手を抱えており、LoL界のFCバルセロナ(もしくはレアル・マドリード?)などと揶揄されることもある。

しかし輝かしい北米地域での栄光とは裏腹に、世界の舞台では一転してどん底に落ちることでも知られている。北米で最も強いチームである彼らがグループステージすら突破できないようでは、これまで一度も世界一の栄冠をNAが掴んだことがないのも頷ける。

今年は春シーズン開始前にmid以外のすべてのRosterを変更する大きな賭けに出た。春は安定しない面もありMSI出場を逃したが夏は圧倒的なレコードでNA LCSを制した。6度目の正直で、今度こそ世界の頂点に立つことができるだろうか。

 

Roster

Top:Hauntzer Jungle:Svenskeren Mid:Bjergsen ADC:Doublelift Support:Biofrost

 

注目選手

Jungle Dennis "Svenskeren" Johnsen

かつてはEUの強豪チームSK Gamingに所属していた選手。2012年にプロ入りとプロ経験も豊富だがこれまで目立ったタイトルはない。昨年行われた2016春のEU LCSのPromotion SeriesでGamers2(現在のG2 esports)敗北しチームはCSに降格となった。その際に脱退したSantorinの後釜を探していたTSMにオファーされて加入した。

目立ったタイトルのないことからわかるように加入当初は平凡でこれといった特徴も長所もないプレイヤーだったが、ゆっくりと頭角を表し始めた。TankからCarryタイプまでなんでも使いこなす器用さと、HauntzerやBjergsen、Doubleliftといった優れたプレイヤーたちをサポートする立ち回りができることから彼のスタイルがかみ合えばチーム全体が爆発的な力を生み出すだろう。

 

Support:Vincent "Biofrost" Wang

TSMは今年初めに世界最高のSupportの一人として知られるYellOwStaRをFnaticから獲得したが、彼のプレイスタイルはTSMと全くかみ合わず1シーズンで脱退することとなってしまった。急遽行ったトライアウトで白羽の矢が立ったのがこのBiofrostである。彼はCSでプレイしていたことがあるがそれ以外にほとんど情報はなく、TSMのファンは皆一様に不安なシーズンの幕開けを心配していた。しかし蓋を開けてみれば連戦連勝で、特にBiofrostの活躍は目覚ましいものだった。瞬く間にNAのトップ選手の一人に仲間入りした彼が狙うのは世界の頂点に他ならない。往年の名プレイヤーだがちょっと先走りすぎるDoubleliftを上手くSupportすれば、その夢も夢ではなくなるかもしれない。

 

・Royal Never Give Up(LPL 2nd Seed,LPL 2016 Championship Point Runner)

RNGは形式上はSeason3,4にWCS決勝まで進出したStar Horn Royal Club(SHR)の姉妹チームということになる。しかしその成り立ちは非常に複雑で中国地域特有の金銭によるチーム売買が絡み合ってできたチームだった。現在大本であったSHRは中国二部リーグで戦っているが、RNGは今年に入りSeason4優勝経験者であるLooperとMataをチームに迎えると瞬く間にトップチームの一員となった。そのままの勢いでLPLを制しMSIに乗り込むとグループステージを8-2と圧倒。しかし結局決勝トーナメントでSKTに敗れてしまった。

夏には中国最高のADCと名高いUziを獲得(UziはかつてのSHRの中心メンバーで二度WCS決勝に進出している)し、さらなる強化を図ったが波に乗るEDGには勝てず夏シーズンは落としてしまった。

かなりのメンバーが揃っているが夏はEDGの後塵を拝したように弱点もある。そこを上手くカバーしていけるかどうかが今大会の課題となりそうだ。

 

Roster

Top:Looper Jungle:mlxg Mid:Xiaohu ADC:Uzi Support:Mata

 

注目選手

Top Jang "Looper" Hyeong-seok

Season4Worldsを圧倒的な力で制したSSWの元top laner。当時はKayle Singed Akali Alistar Kassadinなど彼の独自の理論から考えられたpickでtopを支配していた(SSW Singedスキンはその象徴である)。現在は概ねメタに沿ったpickが多く、韓国のトッププレイヤーにはSmebやSsumdayといった攻撃的なtop lanerが多い中で珍しく防御的思考の強い選手だ。とはいえplayoffではSingedを見せるなど彼らしさは健在だ。Mataと共に再び世界の頂点に立つことを彼は望んでいるだろう。

 

Support Cho "Mata" Se-hyoung

Looperと同じく元SSWのWorlds優勝経験者。しかも彼はSeason4のMVPでもある。彼ほどメカニクスに優れまたShot Call(試合中の戦術的指示を味方に出すこと)に長けたプレイヤーは世界中を探しても他にはいないだろうと言われるほどのプレイヤー。昨年中国に移籍してからは振るわなかったが、今年に入って再び世界の舞台に戻ってきた。彼の盤面を支配する力が真価を発揮できるチームメイトは揃っている。後は適切にそれを実行するだけだろう。

 

Samsung Galaxy

SSGはかつてWhiteとBlueという二つのチームが世界を席巻していた組織の大本である。前述のRNGに所属するLooperやMata、EDGのPawNやDeftといったスター選手を多く抱えていたがSeason5を迎える際にほとんどを中国に流出した。結果無名の選手や新人の選手ばかりで構成されたチームとなり、世界王者から一転して韓国でも下位のチームとなってしまった。

しかし昨年末に韓国シーンにおける大ベテランであるAmbitionを獲得するとチームは息を吹き返した。春シーズンはギリギリplayoffに進出するにとどまったが、夏シーズンでは序盤いい滑り出しで一時的には1位になるなど飛躍を見せた。その後playoffで負けたKT RosterをRegionalで破り再び世界の舞台に戻ってきた。

 

Roster

Top:CuVee Jungle:Ambition Mid:Crown ADC:Ruler Support:Wraith

 

注目選手

Jungle Kang "Ambition" Chan-yong

Ambitionは韓国のプロシーン黎明期から活躍する大ベテランである。過去には国内タイトルを獲得したこともあるが、これがWorlds初出場となる。SKTのスーパースターFakerが現れる以前まで、彼が韓国において最高のmid lanerと呼ばれていた。しかしFakerのデビュー戦で彼はFakerにソロキルを取られ、その座を明け渡した。その後チームの方針と自己意思によりJunglerへと転向するが、韓国地域の強豪だった自チームCJ Entusは徐々に他チームに抜かれ始め、Season5の終わりごろにチームを脱退し今に至る。彼がチームの中心であることは疑いようもなく、SSGの勝ち筋は常に彼が起点となっている。双肩にかかる重荷は大きいが、初の世界の舞台で存分にその力を示してほしい。

 

・Splyce(EU LCS 3rd Seed,2016 EU LCS Regional Winner)

Splyceは今年からEU LCSに参加した新興チームだ。参加当初はJungleのTrashy以外LCS経験者がいないほどであった。案の定春シーズンは苦戦しCS入れ替え戦にもつれ込むも辛くも残留を決める。すると夏シーズンは選手たちの努力の成果と大舞台での慣れが上手くかみ合ったのか程よい戦績でsplitを終え、playoffでも決勝まで進むなど大躍進を遂げた。その後Regionalを勝ち抜いてG2と同じく初めてLCSに参加し、そしてWCSへと駒を進めた。

 

Roster

Top:Wunder Jungle:Trashy Mid:Sencux ADC:Kobbe Support:Mikyx

 

注目選手

Mid Chres "Sencux" Laursen

今年が初のLCSとなるSencuxだが、春に比べて夏は概ね安定したプレイを見せていた。メタに柔軟に適応する姿勢が特に強く、安定性を重視しアウトプレイの少ない立ち回りが特徴的だ。しかしやるべきときにはやるというのも彼の持ち味であり、実際彼のここぞというときに出るアウトプレイにチームは何度も助けられてきた。彼が勝負どころを見誤らなければ、世界の舞台でも十分にチームを勝利に導けるだろう。

 

Coach Jakob "YamatoCannon" Mebdi

宇宙戦艦ヤマトの主砲「ヤマト砲」をサモナーネームにしてしまった愉快なSplyceのHead Coach。彼は昨年のWCSでゲストとしてアナリストデスクに招聘されていた。選手としてプレイした記録は少なく2012年から2013年にかけてCSやアマチュア大会などに出ていたことがある模様。彼のコーチとしての腕は確かであり、実際に弱小チームだったSplyceをWCS出場まで持ち上げた。その功績を称え2016EULCSSummerのベストコーチ賞に選出された。彼の考え出す巧みな戦術がSplyceに番狂わせを起こさせるのか期待したい。

 

やっと終わりました…おまけでちょっと今年の5大リーグの感想的なの書こうと思ったんですが疲れたのでやめますw

WCS出場チーム紹介 グループC

グループCです。すでにグループステージも折り返し間近ですが、一応記事内ではこれまでの試合結果等には触れずあくまで開会前の情報として書きます。

 

・Edward Gaming(LPL 1st Seed,LPL 2016 Summer Champion)

EDGは中国国内では常に最高クラスの成績を出し続けるトップチームだ。昨年のMSIではSKT T1を破り見事中国に初の世界タイトルをもたらした栄光あるチームとしても知られている。2015 Worldsでは中国チームはEDG以外グループステージで姿を消す中ノックアウトステージまで進出。しかし中国で最も人気のあるプロプレイヤーであるClearLoveや2014年のWorldsを席巻したSamsung GalaxyからPawNとDeftを揃えスターチームを結成したにも関わらず、準々決勝でFnaticにストレートで敗戦し、チャイナドリームは潰えた。

今春はRNGの台頭により国内タイトルを二期連続で逃したが、Summerを無敗で一位通過し、PlayoffではRNG相手にストレート勝ちで1st Seedを勝ち取った。今大会ではROXやSKTといった韓国の強豪を倒し、中国地域初のSummoner's Cupをもたらすことができるのだろうか。

 

Roster

Top:Mouse Jungle:ClearLove Mid:Scout ADC:Deft Support:Meiko

 

注目選手

Jungle Ming "ClearLove" Kai

EDGの中心選手にして最も古い中国人プロプレイヤーの一人。かつてはTeam WEに所属し同チームの全盛期に中心人物として活躍した。彼が国内外で手にした数々の栄冠は数えきれないほどにある。その後WE脱退を決意してEDGに入団。ファンのバッシングを受けながらも再び信用を勝ち取るに至る。大舞台の経験も豊富で今年で通算4度目のWCS出場となるなど、チームのプレイ精神両面での大黒柱と言える。

 

Mid Lee "Scout" Ye-chan

元々は昨年にSKTが練習生として獲得した韓国のチャレンジャープレイヤーであった。センスは光るものがあり、韓国サーバー1位を記録するなどFakerの後継者として育成をしていたSKTであったが、環境が合わず脱退。その後EDGが獲得して2014Worlds優勝mid lanerであるPawNをサブに追いやるほどの成長を見せた。AzirやViktor、KarmaやVladmirなどユーティリティに優れたchampionを好む傾向があるが、Summer SplitではZedやLeBlancなども披露している。

 

・ahq e-sports Club(LMS 2nd Seed,LMS 2016 Regional QualifiersWinner)

ahqは台湾地域でFWと覇権を争うチームだ。昨年は春夏を連覇し世界大会に進んだが振るわなかった。今年はFWに春夏を連覇される屈辱の展開にはなったものの、Worldsへの切符を手にすることは叶った。FWはKarsaやSwordArtといった攻撃的なJungleやSupportがマッチしている環境で非常に強く今年は後塵を拝す形にはなったが、安定感は非常に高いチームだ。特に昨年のSpring以来Rosterに変更がないところもよい点だろう。とはいえ今年はmidに関してWestdoorとChawyの二頭体制を取っているため、このあたりが上手くかみ合いさえすれば、昨年以上の成果を期待できるだろう。

 

Roster

Top:Ziv Jungle:Mountain Mid:Westdoor/Chawy ADC:An Support:Albis

 

注目選手

Mid Liu "Westdoor" Shu-Wei

FWのMapleと並び台湾地域最高のmid lanerと称される選手。長らく台湾シーンを席巻し続けており、SoloQではNA,韓国,台湾の3サーバーでラダーランキング1位を記録したこともある非常にメカニクスに優れた選手。昨年のWorldsでも最も得意なchampionであるFizzでFakerをソロキルするなどのシーンが見られた。

しかし今年に入って以降のメタからはAssasinがほとんど見られなくなってしまったため調子を落としている。果敢に今まであまり触ってこなかったchampionに挑戦しているが、その成果を発揮することはできるのだろうか。

 

Mid Wong "Chawy" Xing-Lei

ahqが誇るもう一人の台湾地域最高クラスのmid laner。前述のWestdoorやMapleが活躍する以前からの大ベテランであり、かつてはSingapore Sentinelsというチームのエースだった。しかし更なる飛躍を求めて移籍したSeason2のWCS優勝チームTPAでポジション争いに負けてサブに回ることとなった。さらに過去のELOブースト(金銭などの対価を得て依頼者のアカウントのレートを上げること)が発覚し競技シーンへの出場停止処分となった。失意のままにTPAを去ったChawyはサブに退く意向を示していたWestdoorの後釜としてahqに迎えられた。不運な強者と揶揄される彼の初のWorldsはWestdoorのサブという形ではあるが、彼が世界に自分の力を示すときがついにやってきた。

 

・H2K Gaming(EU LCS 2nd Seed,EU LCS 2016 Championship Point Runner)

無冠の強豪などと呼ばれることもあるH2KはEUシーンでは常に誰かの一歩後ろを歩き続けている。2015年春にLCSに昇格して以来彼らは2~4位の間からはずれたことがない。王者はFnatic、Origen、G2というように移り変わっても彼らは常にEUの二番手として君臨し続けている。昨年は不運にもSKT、EDGと同じグループに入ってしまったが今年はRyuの宿敵たるSKTはいない。EDGやahqといった各地域の強豪揃いではあるが、彼らが永遠の二番手でないことを証明することはできるのだろうか。

 

Roster

Top:Odoamne Jungle:Jankos Mid:Ryu ADC:FORG1VEN Support:VandeR

 

注目選手

Mid Ryu "Ryu" Sang-ook

www.youtube.com

世界で最も有名な動画のやられ役というプロプレイヤーとしては最上級の屈辱を今も背負い続けているRyuはそれでも韓国出身選手として、EUを代表するmid lanerの一人だ。この動画の試合ではFakerにZedの1v1を仕掛け逆に殺されてしまい、2-0の状態から敗北しWorlds出場を逃すLoL史上稀にみる大逆転劇の決定的なシーンであった(その結果SKTはWCSに出場しSeason3優勝を果たす)。彼は昨年のグループステージでFakerにリベンジする機会を与えられたが、果たすことは叶わなかった。今年はグループステージを抜け、ノックアウトステージの舞台でFakerをキルして見せるRyuが見れることを期待したい。

 

ADC Konstantinos "FORG1VEN Tzortziou

EU最高のADCとも言われる名手。FnaticのRekklesやG2のZvenのようにこれまで表舞台で派手な活躍をしてこなかった彼がついに世界の舞台に立つ。トリガーハッピー的な危なっかし気なプレイスタイルが持ち味のNAやEUのスタイル(Doubleliftのような!)とは全く真逆の、韓国的な常に最後方で確実にダメージを出し続けるようなプレイを得意とする。そのためCaitlynやEzrealなどを好んで使用するが、VayneやLucianなどのアグレッシブなADCもそつなくこなす技巧派。彼の腕は世界の名だたるADCに対してどれだけ通用するのだろうか。

 

・INTZ e-sports(2016 International Wildcard Qualifiers Winners,CBLoL 2016 2nd stage champion)

ワイルドカード地域の強豪ブラジルからは三年連続でWolrdsへ進んでいるが、今回切符を手にしたのは古豪INTZだ。昨年は惜しくもpaiN Gamingに敗れ国内優勝を逃したが、今回は優勝しそのままIWCQを勝ち上がった。すでにブラジルのリーグCBLoLの水準はLCSとほとんど変わらないと言われるほど成長を遂げており、Season4のKaBuM!の勝利や昨年のpaiNの2勝などから見て取れるようにまだまだ成長過程だ。ワイルドカード地域全体のレベルが上がることにも繋がるので、ひとまず彼らのWCSでの活躍には日本のLoLファンも期待がかかることだろう。

 

Roster

Top:Yang Jungle:Revolta Mid:Tockers ADC:micaO SUpport:Jockster

 

注目選手

Jungle Gabriel "Revolta" Henu

ブラジル最高のJunglerであり、世界的に見ても非常に高いレベルのプレイヤーだと特に絶賛されるブラジルLoL界の至宝。Keyd Starsからキャリアをスタートさせ、チームのCBLoL制覇に大きく貢献した。しかしその後ライバルであるINTZに移籍しファンからは大変なバッシングを受けた。その後再びKeydに戻るもさらに昨年夏からINTZに戻ってきた。INTZの勝利パターンは必ず彼から始まっており、彼の仕上がり具合がこのWCSでのINTZの躍進を左右しているといっていい。

 

ADC Micael "micaO" Rodrigues

paiNのbrTTと並んでブラジル地域最高のADCに数えられる選手。長きに渡りINTZを支えているが、それ以前にもプロとしてのキャリアがあるベテランでもある。彼の特徴はメタに合わせて柔軟にpickを変化させていくことができる点であり、今春はLucianなどを多く使っていたが、夏以降はAsheやSivirが登場するなどのデータにもみられる。ただ本人はロングレンジの安定的なADCが好みなようなので、現在のメタは比較的彼に追い風となっている。

 

 

 

グループCでした。相変わらず長いですね。Dは一応明日の予定です。

   

WCS出場チーム紹介 グループB

グループBです。個人的に一番注目しているグループなので少し熱が入ると思います。

 

 

 

Flash Wolves(LMS 1st Seed,LMS 2016 Summer Champion)

台湾の1st Seedとして昨年に続いて二度目の出場となる強豪チーム。メンバーのうち3人がSeason3のWCSに出場したGamania Bearsの選手で彼らは三度目のWorlds出場となる。

近年台湾のシーンはAHQ esports Clubというライバルチームが王者として君臨していたものの、今年に入って2シーズン連続でLMSのタイトルを手に入れるなど波に乗っているチームである。MSIではグループステージで参加チーム中唯一SKTに対して2連勝をもぎ取ったものの準決勝でCLGに敗戦する後味の悪い世界の舞台となってしまった。

また昨年のWorldsでもグループステージでは準優勝したKOO Tigers(現在のROX Tigers)から2勝するも準々決勝で敗れるなどの経歴があり、韓国の強豪チームに対する勝率が非常に良いのに対して他地域に対して勝ちきれないところがネックだと言われている。

今回は優勝候補筆頭であるSKTと同じグループに入ることになった。韓国キラーの本領を発揮することができれば、彼らの優勝も夢ではないだろう。

 

Roster

Top:MMD Jungle:Karsa Mid:Maple ADC:NL Support:SwordArt

 

注目選手

Jungle Hung "Karsa" Hau-Hsuan

世界最高のJunglerとの呼び声も高いプレイヤー。台湾は地理的に韓国と近いこともあり中国同様恒常的に韓国サーバーで練習を行っているため、彼を含め台湾のメタはほとんど韓国に近い。そのせいもあってか韓国キラーと呼ばれるのかもしれないが、いずれにせよ彼の相手のJungleをMidのMapleやSupportのSwordArtと共に干からびさせていくようなスタイルが型にハマればまず敵はいないだろう。

 

Mid Huang "Maple" Yi-Tang

こちらも台湾最高のMidと言われることが多い。スタイルはアサシンを得意とする典型的なキャリー型であり、Fakerとスタイルが似ているため比較されることも多い。しかしながらLuluなどのサポートタイプからTaliyahやViktorといったユーティリティに優れたchampionも卒なくこなすため対戦相手は非常に彼の対策に苦しむことだろう。

 

 

 

・SKTelecom T1(LCK 2nd Seed,LCK 2016 Championship Point Runner)

SKT T1は世界で最も有名で、最も強いLoLのチームだと多くの人が言うだろう。過去に5度世界最高峰のリーグLCKを制し、WCSを2度制した世界で唯一のチームだ。今年は昨年決勝で屈辱的な敗戦を喫したMSIも制覇し主要な国際大会の王冠をすべて手に入れた唯一のチームともなった。最も有名なプレイヤーであるFakerを中心に常にスタープレイヤーが在籍しているが、それはコーチであるKim "kkoma" Jeong-gyunがダイヤの原石を見つけ、育てた結果に他ならない。彼の非常に高いコーチとしての素養と選手たちの頂点への渇望がこれほどまでに強い組織を生み出しているといえる。

昨年は14-1の圧倒的なスコアでWorld Championとなったが、オフシーズンに司令塔だったtopのMaRinを失い、スーパーサブであったMidのEasyhoonをも放出するなど大きな痛手となった。さらにメタの変遷でGravesやKindredが流行し始めるとTank系でラインを作るのが得意なJunglerのBengiが調子を落とすなどし、昨年の圧倒的な力は失われたかに思えた。

しかし新加入のBlankがJungleに入るとSKTは息を吹き返し、そのまま春シーズンを優勝しMSIも優勝することになる。

ただし不安な点もある。夏以降再びメタが変わり、Blankは春ほどの力を出せなくなってきている上に、プロになって日が浅いためSKTという世界最高のチームに所属していることへの重圧からプレイが不安定になる時が度々あった。その結果、夏のLCKでは準々決勝で敗れ2014年夏以来4期ぶりに国内優勝を逃すこととなった。

同グループには侮れない強豪が揃っているため油断は禁物だ。果たしてSKTは再び世界に最強のチームであることを証明できるのだろうか?

 

Roster

Top:Duke Jungle:Blank/Bengi Mid:Faker ADC:Bang Support:Wolf

 

注目選手

Jungle Kang "Blank" Sun-gu/Bae "bengi" Seong-ung

カギを握るのはJunglerとしてどちらを出すかだ。現在のJungleのメタは昨年のWCS時と非常に似ており、GragasやRek'Sai、Eliseなどが主流であるためbengiとは非常に相性がいい。しかしコーチのkkomaは今年の戦績や昨年からのtopレーナーの変更やMidのメタの変遷などを鑑みてBlankをスターターに起用し続けている。その結果夏は決勝にすら進むことができなかったが果たしてWCSではどのようにメンバーを決めるのだろうか。(ちなみにbengiはFaker以外で唯一WCS二度制覇を経験しているプレイヤーで、自分が一番好きなプレイヤーです:))

 

Mid: Lee "Faker" Sang-hyeok

言わずとしれた世界一有名なLoLプレイヤー。LoLのGod(神)たるRiot GamesをしてGodと言わしめたためGod of Gods(神々の神)などと呼ばれることもあるほどの選手だ。プレイを初めて僅か半年で韓国サーバーの1位になり、プロ入り。そのまた半年後に世界を制するなどの経歴を持ち、LoLの申し子と言っても過言ではない。彼のプレイは数々のドラマを生み出してきている。世界最高のプレイヤーとして、そして世界最高のチームの一員として優勝するために彼の力は必要不可欠であり、またとてつもない重責がのしかかっている。それらをすべて押しのけて再びSummoner's Riftを支配する彼のプレイに期待がかかる。

 

 

 

・I May(LPL 3rd Seed, LPL 2016 Summer Regional Winner)

I Mayは今夏からLPLに参加し始めたチームだ。もともとはEDG(Edward Gaming)の下部チームであったが昇格に伴い組織をI Mayへと変えた。そのため彼らは中国の強豪チームを僅か数か月で押しのけてWorldsへの参加権を手にしたことになる。現在の中国シーンではEDGとRNGが二強でありその下にTeam WEやVici Gaming、Snake esportsなどのチームが続く。二強がWCS出場を決めたのち最後の一枠を決めるRegional Finalでは本命だったTeam WEをBo5フルセットの激戦で破り出場を勝ち取った。

 

Roster

Top:AmazingJ Jungle:Avoidless Mid:Athena ADC:Jinjiao Support:Road

 

注目選手

Top:AmazingJ

昨年のWorldsではEDGの正トップレーナーであったKoro1のサブとしてグループステージに登場した。SKT以外には快勝するものの当時世界最高のtop lanerとされていたSKTのMaRinには全く敵わない姿が印象的だった。その後彼は二部チームに降格とされたがその情熱で二部リーグを勝ち上がり、再び世界の舞台に戻ってきた。

 

Mid:Athena

昨年のWCS後に行われたKeSPAcupで世界を制した直後のSKTを破るなどして一躍有名になったEver(現在のESC Ever)に所属していた選手。その後EDGに引き抜かれるものAmazingJ同様二部チームに降格していた。KeSPAではFakerと対面し、そして試合に勝利しているため同グループにSKTがいることは一種の幸いかもしれない。彼を中心にSKTの牙城を崩すことができるかが一つの注目点だ。

 

 

 

・Cloud9(NA LCS 3rd Seed,NA LCS 2016 Summer Regional Winner)

Cloud9はNA強豪チームの一つだ。今年から強豪の仲間入りを果たしたIMTを除けばこれまで長らくTSM,CLG、そしてC9と言われてきた。長らく同じメンバーで活躍し続けていたことでも有名だったが、今年に入りメンバーを大幅に変更し始めた。春には世界最高峰のJunglerであるRushを加え、Supportにも新しいメンバーを加入させるなどしたが振るわなかった。夏になると今度はtopにWCS優勝経験があるImpactを迎え、さらにJungleをかつてのスターターであったMeteosに戻し、Supportも新しいプレイヤーを迎え入れた。これで勢いを増したC9はplayoffの決勝まで進むもTSMに惜しくも敗れた。しかしRegionalでは危なげなく勝利し3年連続のWCS出場となった。

 

Roster

Top:Impact Jungle:Meteos Mid:Jensen ADC:Sneaky Support:Smoothie

 

注目選手

Top Jung "Impact" Eon-yeong

Season3 WCSをSKTの一員として制したプレイヤー。当時は世界最高のtopの名を欲しいままにしていたが、Season4のSKTの不調によりNAへやってきた。昨シーズンは振るわなかったものの、Cloud9に加入してから勢いを増してきた。特に序盤のレーンスワップメタが終わり、1v1が重要となるtopのメタで彼はNAでは敵がいないことを存分に証明して見せた。そして彼と1v1で戦える選手は世界にも数えるほどしかいないだろう。ファンはSKT T1 Impactが帰ってきたと言うほどだが本人は「自分はもうSKTにいたころよりもずっと強いから、C9 Impactが適切だ」と答えるなどチームへの帰属意識も十分だ。彼の優勝記念スキンであるSKT T1 Jaxが象徴する1v1とsplit pushの鬼が古巣のSKTをtopから崩壊させることができるのか、そのドラマにも注目が集まっている。

 

Jungle:Meteos

長らくC9のスタメンとして活躍してきたが春シーズンは世界最高のJunglerともいわれていたRushにその座を奪われる屈辱のシーズンを過ごした。しかし彼は再び舞い戻り、チームを世界の舞台へ再び誘ったといえる。彼はTankや味方に合わせる動きを得意としており、現在のメタとは非常にマッチしたスタイルであるため、彼が序盤から崩されることがなければC9は世界の頂点に近いチームとなれるだろう。

 

 

 

長くなりましたがグループBです。C以降は来週になると思います~

 

 

 

WCS出場チーム簡単な紹介 グループA

ついに三日後に開催を控えた2016 League of Legends World Champion Ship(以下WCS)を前に各グループの出場チームについて簡単に紹介していきたいと思います。

 

一応事前に注意という形で書いておきますが、自分はLPL(中国)やLMS(台湾)、IWCQ(ワイルドカード枠)のリーグに関してはあまり詳しくないのでそのあたりのチームに関しては内容盛りだくさんとはいかないと思いますが、ご了承ください。

 

さて、2016WCSは現地時間9月29日、日本時間だと30日の朝8時より開会式と順次試合が行われていきます。その後一週間ごとに試合を続け、日本時間10月30日に決勝戦が行われる予定です。場所はアメリカ各地を転戦する形になります。詳しくはこちらを確認してください。

game4broke.blogspot.jp

今年の世界最強チームを決める一年に一度の最も大きな世界大会なので本当に強いチームとメンバーだけが出場を許されています。残念ながら日本代表チームはワイルドカードのトーナメントで敗退していますが、ワイルドカードトーナメントからも2チーム出場していますし、日本チームが出場する日もそう遠くないと言われています。

 

そんなLoL一番の祭典を見ない手はありません。お気に入りのチームがある人はもちろんなくても十分に楽しめるでしょう。唯一の問題は配信は全て英語(準決勝より日本のプロリーグLJLのキャスターが実況解説を独自に行う予定)なので聞いてもイマイチわからないということですが、試合の展開だけなら世界共通なので実況や解説がわからなくても十分見れると思います。

 

今回はグループAの4チームについて紹介していきたいと思います。

 

 

 

・ROX Tigers(LCK 1st Seed, LCK 2016 Summer Champion)

ROX Tigersは今大会の優勝候補の一角とされる韓国の強豪チームであり、昨年のWCS準優勝チームだ。

チームのメンバーは2014年末のRiotの競技協定変更により一つの組織が二つ以上のチームを所有することを禁じられた結果放出されたメンバーの寄せ合わせでしかなかった。しかし2015年春のLCKラウンドロビンを1位で終える快進撃を見せた。しかしplayoffでSKT T1に敗れ優勝を逃した。

それ以来夏も決勝でSKTに敗れ、初出場でWCS決勝まで進出し、決勝で再びSKTに敗れることになる。今年に入っても春は再びラウンドロビンを1位で通過したにも関わらずまたしても決勝でSKTに敗れた。1年半もの間宿敵SKTの後塵を拝してきたチームもついに、今夏LCK初タイトルを手に入れ1stシードでWCSに乗り込んでくる形となる。

しかし、宿敵SKTは今夏準々決勝で敗れているため直接勝利したわけではなくROXにとってはまだ借りを返したとは言えないだろう。今年は盤石の態勢で臨んでおり昨年以上の力を見せると予想されるが、決勝の舞台でSKTを破るときが彼らの本当のゴールといえる。

 

Roster

Top :Smeb Jungle:Peanut  Mid:kurO ADC:PraY Support:GorillA

 

注目選手:

Top Laner Song "Smeb" Kyung-ho

ROX Tigersの中心選手にして現在世界最高のtop lanerとの呼び声も高いスタープレイヤー。昨年のWCSではリメイク直後のFioraを多用し1v1で世界の強豪top lanerを蹴散らした。

デビュー当時は韓国最弱プロなどと揶揄されることもあったが、Tigers加入後に急成長し今や世界最高のプレイヤーの一人になった。

ROXは彼とJungleにGoldを集めていくスタイルを得意としているため彼の仕上がり次第で優勝が大きく近づくだろう。

 

Coach Jeong "NoFe" No-chul

選手ではないがコーチのNoFeも注目だ。Tigersが韓国を代表するトップチームになったのも彼の貢献が大きい。

メタを正確に読む能力や選手の才能を丁寧に伸ばしていくコーチング技量に加え、B/Pの鬼と言われるほどBanPickに優れ、ただでさえ強いROXに試合開始前から有利を築くいていく。並大抵のチームではROXにB/Pで勝つのは難しいだろう。

 

 

・G2 Esports(EU LCS 1st Seed, EU LCS 2016 Summer Champion)

G2は今年からEU LCSに参加したルーキーチームだ。しかし春夏のEU LCSを圧倒的な力で連覇し、FnaticやH2Kといった強豪を一切寄せ付けずに瞬く間に王者に君臨したG2であったが、今年5月に開かれた世界大会MSIではワイルドカードチームを除けば最下位に沈んだ。

夏からはtopとadc,supportを入れ替える大きな変革を行ったが、盤石のシーズンを終えて再び1st Seedとして世界の舞台に臨む。

 

Roster

Top:Expect Jungle:Trick Mid:Perkz ADC:Zven Support:Mithy

 

注目選手

Jungle Kim "Trick" Kang-Yoon

TrickはG2に加入する以前は韓国LCKのCJ Entusの控え選手だった。しかし今年加入後頭角を表し始め、春夏のEU LCSのMVPを連取する偉業を成し遂げた。MSIでは不本意な結果に終わったが彼の活躍次第で今回のWCSでG2がどれだけ戦えるかが決まるといえるだろう。

 

ADC Jesper "Zven" Svenningsen

夏より加入したADC。昨年のWCSにはOrigenのメンバーとして出場しベスト4まで勝ち進んだ。同じく夏に加入したsupportのMithyも同じくOrigenで戦ってきた相棒だけにMSIでは課題と見られていたbot laneの安定感は間違いなく向上しているだろう。

まずはグループステージ突破を狙いたいところではあるが、昨年準決勝で敗北したTigersと同じグループということもあり、彼とMithyは借りを返したがっていることだろう。

 

 

・Counter Logic Gaming(NA LCS 2nd Seed, MSI 2016 Finalist)

Counter Logic Gaming(以下CLG)は世界で最も古いLoLプロチームの一つだ。NAでは長きに渡ってライバルTSMとしのぎを削りあってきた。

最古参のチームでありながらNAを制したのは昨年夏が初めて。1stシードとして乗り込んだWCSではグループステージでワイルドカードチームに負けるなどして突破することすらできなかった。

今年初めにスタープレイヤーであったDoubleliftがライバルTSMに移籍、midのPobelterも放出するという大事件がファンに衝撃を与えたが、下部チームから獲得したStixxayが型にハマりそのまま春のLCSを制覇してMSIに乗り込んだ。その結果惜しくも決勝でSKTに敗れたものの準優勝という快挙を成し遂げ、いまだRiot主催の国際大会で優勝したことのない唯一のメジャー地域であるNAの底力を見せつけた。

今大会では昨年のWCSでもグループステージで戦ったTigersと再び合い見えることとなる上に、夏以降調子のいいG2も同じグループであるため夏以降メタの変遷から苦戦を強いられてきたCLGとしては正念場のグループステージと言えるだろう。

 

Roster

Top:Darshan Jungle:Xmithie Mid:Huhi ADC:Stixxay Support:Aphromoo

 

注目選手

Top:Darshan "Darshan" Upadhyaha

DarshanはNAでも最高峰のtop lanerとしてその名を知られており、特に1v1やsplit pushに定評がある選手だ。

今大会のメタではtop lanerの1v1が非常に重要であるため彼の仕上がり具合はCLGの結果を左右すると言える。しかしながら彼の得意とするJaxやFioraなどのsplit pusherはメタの中心とはいえないため、思うようにいかないシーンも多くありそうだ。

 

ADC:Trevor "Stixxay" Hayes

NAで最も人気のあるスタープレイヤーDoubleliftの後釜としてCLGが選んだプレイヤー。彼が加入した最初のシーズンでCLGはNAを制し、MSI準優勝を成し遂げた。

彼はCaitlynやTristanaといったロングレンジのAA主体ADCを得意としており、春シーズンやMSIではその実力を如何なく発揮した。

反面EzrealやLucianといったスキル重視のADCは苦手としており、実際この二人を多く使った夏シーズンの勝率はあまりいいとは言えない。

現在のCLGは彼にGoldを集めるスタイルを取っているので、彼が正しくダメージを出せる環境が整えば世界を相手に再びに牙を剥くことだろう。

 

・Albus Nox Luna(2016 International Wildcard Qualifiers Winners,LCL 2016 Summer Champion)

ANXは主にロシアやその周辺の地域が参加するLCLの強豪チームだ。昨年のWCS後に行われたALL STARに出場したSmurfとKiraを擁する。

IWCQ(ワイルドカードトーナメント)ではグループステージで4位に終わりギリギリのプレイオフ出場となったが、1位の北ラテンアメリカ代表Lyon Gamingを破っての出場となった。

このチームの最大の特徴はtopの次にGoldを集めるのがSupportという点だ。これは他の出場チームではまずありえないステータスであり、これがROXやG2、CLGといった強者揃いのグループでANXが生き残るカギになるかどうかが見どころである。

 

Roster

Top:Smurf Jungle:PvPstejos Mid:Kira ADC:aMiracle Suport:Likkrit

 

注目選手

Mid Michael "Kira" Garmash

LCL最高のmid lanerとの呼び声も高いスタープレイヤー。世界規模の大会に出場したのは昨年冬のAll Star2015であるが、1v1ステージではNAの大人気top laner Dyrusを破るなどの快挙を挙げた。

Aniviaを得意としており、All StarでもAniviaでDoubleliftをキルするシーンが見られた。彼がゲームをコントロールすることができればANXにとって良い試合運びができるだろう。

 

Support Kirill "Likkrit" Malofeev

ANXの中心選手。先ほども述べた通り彼はSupportにも関わらずチームで二番目にGoldを稼いでいる。彼はBrandを最も得意としており、ダメージ量でも最多になることさえある。彼のBrandが序盤からbot laneを支配し、小規模な集団戦が起きればultで殲滅するといったことを繰り返して有利を広げていくのがANXの確立されたスタイルだ。

世界の舞台でこの異色のSupportがどれだけ通用するかはわからない。特にグループAはGorilla、Mithy、Aphromooと各地域を代表する名Supportが出揃っている。彼らを相手にBrandの炎がどれだけ焼け跡を残せるかは見物だ。

 

 

 

グループAはこんなところです。思ったより文章量が多くなってしまいました。個人的には一番書くことの少ないグループかなと思っていたのでびっくりです。この調子だとグループBなんかは二倍くらいの分量になりそうで怖いですw

   

パッチ6.19所感

パッチ6.19についてです。

 

パッチノート 6.19 | League of Legends

 

・Kog'Mawのリメイク巻き戻し

一番大きな変更はこれでしょう。実はかつてのKog(日本鯖が来る少し前まで)は今のような固定砲台殺戮マシーンではなかったんです。

リメイク後のKog'MawはW上げ一択でしたが、今後は上限二倍が消えるためQとバランスよく取る従来の方式がスタンダードに戻るでしょう。QのPassiveによる攻撃速度増加がなければKogの圧力は半減します。

正直言って、この変更はRiotの望む方向にはいかないのではないかと思います。固定砲台と化して倒すか倒されるかの一か八かな状況やアイテムの選好に問題があるとしていますが、Kiteが非常に難しいというデメリットを背負っている点としては十分に他のADCと差別化した共存ができていたと思います。今現在勝率1位とはいえ、それはAsheやJhinといった有力だったADCが大きくナーフされたからであって、Kog自身に非はないのです。

このスキルセットに戻った場合特に面白みのないADCに戻るだけだと思うので、個人的にはあまり面白い調整とは言えません。ただCaitlynやTristanaに次ぐロングレンジADCとしてのPickは増えるかもしれません。

 

・Anivia,Cassiopeiaのナーフ

Aniviaは現在のmidで支配的なpickの一つであり、特にSoloQで人気が高いです。一方CassはSoloQではあまり見かけないものの競技シーンでは見かけることが増え、SoloQでも十分に強いです。このナーフは使い手にとっては痛いですが、それ以外にとっては安心できる調整だと思います。

 

・Kledの調整、Soraka,Twitchのナーフ

まとめてしまいましたが、このあたりも少しだけ。

Kledに関しては明らかにultが低レベルから射程が長すぎたので当然だと思います。代わりに非騎乗時がバフされましたがこれも弱すぎたのでバランスが取れています。これでスノーボールしたら止まらない、ビハインドでは絶対に勝てないというようなハイリスクハイリターンな運用もいくらか収まるでしょう。

SorakaとTwitchはともに現在人気のあるpickなので順当なナーフです。特にSorakaはこの世で一番つまらないsupなのでもっとナーフしてほしいですね:D

 

・Corki,Dr.Mundoのバフ

共に日本鯖が来る直前あたりまでで猛威を振るっていた二人ですが、説明文にもあるように環境が変化して弱すぎるのでバフされるようです。ADCとしてはCorkiがどのように絡んでくるかは気になりますが、現状でもほぼ勝率最下位なので大した影響はないでしょう(それよりKalistaをバフすべきなんじゃないだろうか)。

 

・試合開始時のサモナースペルCD15秒に

泉でフラッシュの音がしてGGとチャットが流れることがこれからはなくなるようです。

 

・アイテムショップ関連

特に大きいのはほしいアイテムまでの必要Goldがpingできるようになったことでしょうか。これによりあと100G足りないからcamp一つください!とわざわざチャットする手間がなくなりました。

 

 

 

こんなところでしょうか。あと数パッチで今シーズンも終わるので調整の内容は薄いですね。次パッチでは新champion IvernとStar Guardian Skinのリリースが決まっているので楽しみなところです。

ゼロから始めるブロシルCarry生活 Master Yi編

今回はシリーズ企画「ゼロから始めるブロシルCarry生活」第一弾としてMaster Yi Jungleをお届けします。

 

hoshikuzu-lol.hatenablog.jp

この記事でも少し触れた通り、レートによって勝率が高い、BANレートの高いchampionというのは一定数存在します。このシリーズでは主にブロンズやシルバーにおいて特に有用なchampionについて詳しく解説していきます。今回は第一弾ということで上の記事でも少し解説したMaster YiのJungleです。

 

※このシリーズで書くプレイ中の事柄については自分の主観や感覚を根拠としているものがほとんどです。細かい数値や実測資料などには基づいていないので必ずしも100%正しいとは限りません。

 

Jungle Master Yi

まずはMaster Yiというchampionのスキルについてなど基本的なことについては知っている前提で書くのでwikiなどで確認しておいてください。(マスター・イー(Master Yi) - LoLJPWiki)

 

次に彼をプレイするメリットとデメリットを挙げます。

 メリット

 ・安い(260RP/450IP)

 ・操作難度はjgの中では比較的低い

 ・スノーボールするとブロシル帯では止まらない

 デメリット

 ・CCに弱いため相手の構成次第では厳しい

 ・勝っているときは滅法強いが、ビハインドの状況ではjgとしてやれることが少ない。

 ・各レーンが早々に敗北してしまうと覆す術がない

 

メリットから解説すると、安いのは大きなメリットでしょう。プレイする敷居がまず非常に低いです。次に操作難度についてですがいくつかのテクニックとスキルを撃つタイミングさえわかればあとは殴るだけなのでLeeSinやNidaleeなどの高難度jgと比べれば簡単な部類です。そして最も重要なのがスノーボールしたときにブロシル帯では的確にCCをYiに当てられないためすべてを無視して相手を全員斬り倒すことができるようになるということです。もちろん、的確にCCが当たらないため五分の状況でも上手く立ち回ればCarryすることは容易です。

デメリットですが、CCに弱いためダイアモンド帯以上などの上位レートでは的確にチェインされ、また基本的には防具などもあまり積まないため一瞬で消されてしまいます。そして負けているときには敵の最後方まで飛び込む必要があるにも関わらず火力が出ず防御力も低いため活躍するのは非常に困難になります。

そして最も重要なのが各レーンの動きで、Yiが適切にgankを仕掛けられる時間までに2レーン以上が決定的に負けてしまうと相当苦しくなります。ファームで強くなるjgのためタワーが折られるとさらに厳しくなるといえます。

 

次にルーンとマスタリーを見ていきます。

ルーンは赤にASx9、黄色と青は基本のARとMRで構いません。紫にもASx3を積みます。もし赤にASを買う余裕がないならばADでも構いません。

参考までに自分の場合は赤と紫にASをすべて積み、黄色に伸びゆく体力、青に伸びゆくMRを積んでいます。

マスタリーは闘争本能を烈火、諸刃、吸血、圧政者、乱撃、律動で18振ります。圧政者に関しては賞金首と意見が分かれますが、個人的には赤バフ所持時の決定力が上がるので圧政者を取ります。

残り12ですがこれは計略思想と不撓不屈に意見が割れます。計略なら旅人、ルーン、無慈悲、賭けがいいでしょう。不撓ならこれもかなり難しいところですが自分なら頑固、硬化、名誉、ひらめきを取ります。ただ、自分が使うなら計略に12振ります。

 

モナースペルですが、ゴーストとスマイトを取りましょう。ゴーストは現在フラッシュより遥かに低CDかつYiと相性がいいです。YiはUltにMS・AS上昇を持ちますが、CCを一切持たないためUltがないときはMS上昇がなければgankも集団戦への参加も難しいです。そのためゴーストを選択します。ゴーストがあればUltを使ってbotでダブルキルし、その足で温存しておいたゴーストでmidにgankを仕掛けるといった素早いプレイが可能です。

どうしてもフラッシュを選ばなければいけない状況としては敵にMalphiteやAmumu、SejuaniといったハードCC持ちが特に多い場合やBlitzなどのキャッチが強力なchampionがいる場合です。それ以外はゴーストで構いません。

 

 

それではゲーム開始後流れを詳しく見ていきます。

 

序盤

まず最初に買うアイテムはハンターマチェットと詰め替えポーションです。Yiのjgクリアは序盤からそこまで遅くないので赤potを買う必要はないです。むしろgank時に詰め替えpotが明暗を分けることがよくあるので必ず買いましょう。最初に取るスキルはEです。これはpassive activeともにjgのクリアに優れたスキルです。

青赤どちらサイドであってもbot側からスタートしたほうがいいです。多めにリーシュをもらえば非常に楽になります。上手く回ればリコールせずにすべてのcampを狩ることもできますが、敵が序盤から強力なjgの場合はカウンターを仕掛けられる可能性も高いので基本的にはレベル3で帰るのが無難です。

大体350Gくらいあると思うのでここでハンタータリスマンを買います。上手いプレイヤーはダガーを買ってASをあげますが、ここはタリスマンで構わないと思います。こうしてtop側森の残りのcampを狩ります。このあたりで敵のjgがこちらの森に侵入してくるか敵のmidかtopあたりにgankする動きがあると思うので、侵入してきた場合はだいたいまだ勝てないので逃げます。gankがあった場合はもし寄れそうな場合は反転可能かどうか敵味方のヘルスを確認して判断しましょう。

YiはCCを持たないため赤バフのスローは非常に重要です。Ultを取得しMS上昇ができるようになると多少は楽になりますが、それでも重要です。そのため赤バフを持っているときはレーンを見て最も隙のありそうなところに必ずgankをしましょう。

Yiは基本的にはファームして育ちますが、味方が危ういところに寄ったり赤バフやult、ゴーストを生かしたgankを決めれば加速度的に強くなります。赤バフを持っているときは絶好のチャンスです。ファームせず積極的にgankを仕掛けましょう。レーニングの時間帯に3キルくらい取れれば十分一人で試合を終わらせることができる相当なリードと言えます。

 

ここでbuildを少し紹介します。まずは赤スマイトを買い、続いてエンチャントはブラッドレイザーです。体感的には、赤スマイトとダガー二本(1600G)まで揃えばだいたいのjgに1v1で勝てると思います。まずはそこまで集中してGoldを稼ぎましょう。靴は基本的にはバーサーカーかマーキュリー靴でいいと思います。状況次第ではスイフトや忍者足袋を積みます。その後コアとなる王剣(ルインドキングブレード)を購入していきます。

 

中盤

双方の各レーンアウタータワーが折れ始め徐々にレーニングフェイズが終わっている頃には、Yiは最低でもスマイトを完成させ、靴と王剣の素材となるカトラス程度までは完成しておきたいところです。ここからは中規模な集団戦から5v5に発展する可能性が出てくるので、ベストなのはこの時点で王剣を完成させており、ここから状況に合わせてデッドマンプレートやステラックの篭手、マルモティウスの胃袋などの防御アイテムに進むbuildをしていきたいところです。もしこの時点で自分が圧倒的にcarryしている場合は妖夢の霊剣にラッシュします。

さて集団戦が始まるとき、Yiにとって最も重要なのは立ち位置とQを使うタイミングです。

この時点でのYiはまだ防具は一切なく、またCCには全時間帯弱いため例えばまっさきに敵のCCを受けるような位置ではいけません。かといって味方の後ろに隠れている場合はさっさと味方の前線を落とされてしまい全く活躍できないということも起こりえます。これは少し難しいテクニックですが、敵と味方がにらみ合っている際にはその横から侵入していくような立ち位置を取ることが望ましいです。敵が視界を取っていないことが前提であり、もし見られている場合は自分ひとりが敵全員に襲われてしまうこともあるためです。

敵が主要なCCを味方の前線に吐いたところで横合いから走り出てきて敵ADCやmidを瞬殺するのが基本的なYiの集団戦での動きになります。育っていればいるほど敵のキャリーを落とすまでの速度は上がるので、敵に追撃される危険性も減ります。そのためレーニングフェイズまでにいかにリードを取れるかがYiの最大の焦点と言えます。

集団戦の他にもタワーやDragonの管理も非常に重要です。Yiは非常に強力なSplit Pusher(味方と離れて一人でtopやbotなどのサイドレーンを押し続け、かつその速度が非常に速いこと。1v1が強力なchampionでないと成立しない。例:Tryndamere、Fiora、Jaxなど)なので、膠着状態のときはサイドをこまめにプッシュするといいです。Goldも獲得でき一石二鳥です。またYiは全てのタイプのドラゴンと相性がよく、また装備が揃えば一人で狩ることも容易なので隙があればできるだけ取得しましょう。

 

終盤

終盤になると敵の装備も整い始めるため、Yiは敵のcarryを瞬殺しきれなくなってきます。また相手のtankも非常に硬いため、中盤はまともに殴り合っても勝てた相手に勝てなくなります。適切に扱えればそれでもリードを生かして集団戦に勝つことはできますが、できればYiは中盤までに試合を終わらせる動きが必要です(そのためドラゴンやタワーについて中盤で言及しました)。ここまででbuildも相当揃ってきていると思います。最後のアイテムはGAか、先にあげた防御系アイテムでさらに必要なものを積むのがいいと思います。エリクサーはCCがきつい場合はアイアン、そうでない場合はラースを飲みます。

自分が敵のキャリーを瞬殺できず、集団戦に参加すると勝てないような場合は上記のSplit Pushを行うといいです。サイドを押し続けていれば敵はたまらず帰るか味方にあたりに行きます。レートが低い帯だとここで完璧に入られて負けてしまうことが多いのでチャットでもなんでもいいので絶対に入られないように注意を促しましょう。それでも入られることはあるので、そうなる前に自分ひとりで相手のネクサスまで折り切るくらいのプッシュが必要です。レベルの高い試合なら自分ひとりに2人も帰ってくれば味方はすぐさま反対のレーンを押したりBaronにラッシュできますが、ブロシル帯ではそうもいかないのでSplit Pushしても自分が死なないことを大前提に行動しましょう。

 

以上のような動きを守れば今日からあなたもjg YiでGoldまでいけます。がんばりましょう。

 

 

 

今回はブロシル帯でもキャリーできる動きについてざっと書いてみました。ADC専なのに初回がjgなのはどうかと思いますが、ADCは正直ブロシル帯でこれを使えばキャリーできるというようなロールではないので、おそらくこのシリーズでは書けませんw

一応重要な箇所に色を付けたりしましたが、見づらいところも多々あると思うので今後改善していこうと思います。

このchampionの立ち回りが知りたいとかそういうのがあったらTwitterでもコメントでも教えてもらえればなんらかの形で書きますのでよろしくお願いします。

ADCとして必要なメカニクス

今回はADCに必要なことを技術面から見ていくつか紹介したいと思います。ちなみにメカニクスというのはプレイヤーの技量のことだと思ってください。ボーダーブレイクでいえばステキャンとかシュワシュワとかそういう普通にプレイしているだけでは身につかないスキルを持つことをメカニクスがあるという風にいったりします。

 

さて、ADCというロールについてまず言えるのは最も繊細で最も緻密かつ正確な操作が必要とされるということです。

 

ADCはソロレーンやjgと違い、序盤から影響力を持つことはできません。あくまで一般的な指標ですが、コアアイテムが4つ揃ってやっと本番というような具合です。そのためADCは序中盤は後半に後れを取らないためにひたすらファームをします。topやmidは状況によってはroam(他レーンや敵ジャングルへ攻撃を仕掛けること)をしていくらかファームを落とすこともあります。しかしbotの場合はドラゴン管理や味方がごく周辺で競り合っている場合以外は基本的にはファームを続けます。タワーが折れてからも自身が十分なダメージを出せるbuildになるまでは敵のソロレーナーやbotduoなどにキルを渡さないように辛抱強くファームする必要があります。そのため最も繊細という表現をしました。

 

やっとの思いでbuildがそろいつつあっても、その頃には集団戦やBaronをめぐる攻防が始まっているでしょう。そのとき最も多い操作量とメカニクスを必要とするロールはADCで間違いありません。最も脆く迫りくる敵の前衛から逃げる手段も少ないにも関わらず敵全体に確実にダメージを出し続けなければいけません。1つAAができなかっただけで勝敗が決することも珍しくありません。そのため常に正しい位置取りをしながら正しい相手を狙い、正しく敵のスキルを避けることを十数秒の中でミスなくこなす必要があります。

 

そんなロールなので、他のロールに比べていくつか重要なメカニクスがあります。その最たるものから紹介します。

 

・Attack Move

最も重要なメカニクスです。これはrangedのすべてのchampionについて言えますし、meleeであっても同じですが、ADCにとってこれができないことは致命的です。

 

youtu.be

日本語の動画じゃないので解説とかはわかりづらいと思いますが、動画で見たほうが早いと思って貼ります。一応文章でも説明します。

 

LoLのchampionにはAS(Attack Speed)というステータスがあるのはご存知かと思います。例えばASが1.0の場合、1秒間にちょうど1回AAができるということになります。上限は2.5なのでそれ以上ASが上がるアイテムを買っても意味がありません(例外としてKog'MawのがWを使用中のみ上限が5になります)。

ここで重要なのが、ChampionはAAしたのち、次のAAが出るまでに僅かに硬直時間があります。ASが上がってくるとその硬直時間は短くなっていくので徐々に気にならなくなっていきますが、それでもコンマ数秒のレベルで存在します。レベル1の頃のADCを想像すれば硬直の存在がわかると思います。

 

その硬直時間を軽減するのがAttack Moveです。AAが終わった直後に別の地面をクリックし、もう一度対象をクリックすることで移動した後にすぐ次のAAが出ます。硬直時間の間に移動することで位置を変えながらAAが間断なく出せるということです。

このメカニクスを習得していれば激しい集団戦の中で敵のスキルを避けながら間断なくAAを出し続け理論上最高のダメージを出すことができます。

 

youtu.be

 

この動画のKog'MawはAS5、つまり1秒間に5回AAが出ますが、そのほんのわずかな硬直時間すべてに細かい移動を挟んでいるため移動しながら理論値に限りなく近いAAが出ています(このプレイヤーは元NAプロで現在は配信者をしている人です)。こんなことは一般人にはまず無理ですが、もっと低いASであれば練習すればさほど難しいことではありません。

 

Kite(引き撃ち)

先ほどのAttack Moveの応用です。ADCをやっていて敵のtankやfighterに襲われて後ろに逃げることは誰でも経験があると思います。そこでただ逃げるだけでは敵にダメージは入りませんし、いずれ追いつかれて死んでしまうでしょう。そこでAttack Moveをしながら後ろに下がることでダメージを出しながら逃げることができます。これを英語圏ではKiteと言います。日本語では引き撃ちと呼ばれることが多いです。

実は先ほどのKog'Mawの動画でも10秒辺りからIrelia(ダメージも出せ、ある程度硬いADCの天敵のようなchampion)に張り付かれたKog'Mawが徐々に後ろに下がりながら同時にダメージを出している様子が見て取れます。Attack Moveは序盤ASが低いときのファームにも非常に有用なテクニックですが、終盤以降特に敵の前衛と戦うシーンではこの技術は引き撃ちという形で使うことになります。

 

・AAキャンセル

これもADCに限らないことですが、LoLのchampionが持つ一部のスキルや一部のアイテムには先ほどから言及しているAA後の硬直時間をキャンセルすることができるものがあります。

スキルで言えば代表的なものはRivenのQやJaxのW、ShyvanaのQなど様々です。特にMeleeのchampionは持っている場合が多いでしょう。ADCで言えばEzrealのQ、VayneのQ、SivirのWなどが該当します。

この技術は硬直時間をスキルを撃つことによって無駄なく使うということです。これによりしないよりもより大きなDPSが出ます。

 

youtu.be

イマイチいい動画がなかったのでこれにしますが、15秒くらいからのシーンです。リプレイのスローなのでわかりやすいと思います。SivirのAAが一瞬で二回飛んでEzrealが落ちたのがわかります。これは通常のAAの直後にWを撃つことでAAの硬直時間をキャンセルしているためです。

これをしていなければEzrealは落ちることなく離脱していたでしょう。一回目のAAではまだヘルスは残っていましたし、FlashもHealも残っています。しかしこの一瞬のチャンスをものにし正確なプレイをしたためこの後BlueTeamは試合に勝利します。いかに重要なメカニクスであるかお分かりいただけると思います。

 

 

 

今回はこんなところです。動画を紹介する方式を試してみましたが、意外とわかりやすい動画がないので苦労しました。自分で撮ったりしてもいいんですが、やったことないので研究が必要ですね。